都銀の不動産評価1

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 同じ都銀でもアパートローンと事業性資金融資では評価方法が異なる場合があります。都銀のアパートローンは地主の新築資金を主対象としており、既に持っている土地と新築する建物を共同担保にして融資します。建物だけでは新築資金が建物担保評価を上回りますが、土地の担保評価を加えると、田舎の土地評価の低い地域は別として、通常は担保が充足します。
 すなわち、そこでは、土地いくら、建物いくらという積算評価が行われているのです。一時期三井住友銀行が中古物件や新築一棟売物件に対し収益還元をしていましたが、それでも一種低層地域のように土地の価値が中心になる地域では、収益還元評価ではなく積算評価をしていたようです。また、融資対象物件は収益還元評価しても、既存物件については積算評価です。
 大地主ですと不動産を沢山持っており個々の評価を出すのが大変そうですが、普通は地元の一つの市区町村に集中しているものです。ですから、市区町村から名寄帳を取れば固定資産税評価額が分かり、それを元に積算評価を出すことは大地主でもさほど難しいことではありません。
 それに対し、都銀の不動産賃貸事業者向け融資では、ある程度の事業規模がある会社を対象にしており、所有不動産の地域も分散されているので、個々に積算評価を出すのは大変です。また、中古物件を購入して賃貸した後に中古物件として転売するとなると、収益還元評価が積算評価よりも市場性を反映します。例えば、表面利回りが10%程度の地域で、年間賃料が千万円のマンションがあったとします。積算評価が2億円あっても、売買価格は収益還元評価の1億円のほうに引っ張られて安くなりますよね。ですから、収益還元評価で不動産を評価するのです。
 前々回の記事の続きですが、その都銀が私の会社の不動産を収益還元評価すると借入金残高を下回り債務超過だと言うのです。積算では負債を十分に上回りますが、収益還元となるとさほど高い評価にはなりません。しかし、私は高利回り物件しか買いませんし、オーバーローンは少なく資産計上される仲介手数料は自己資金(会社のキャッシュフロー)から出していますので、収益還元評価でも、負債が資産を上回っていると言われるとは思いませんでした。
 しかし、その都銀の評価方法では、そういうことになりがちです。その方法を聞いたときには驚きましたが、その方法ならば資産が高く評価されないことにも納得しました。都銀の不動産賃貸事業法人向け融資審査における、驚くべき不動産時価の計算方法を知りたい方は、人気ブログランキングへをクリックして下さい。ご希望が多ければ次回公開します。
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