損金不算入に対する金融機関の見方

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 さて、損金不算入に対する金融機関の見方について、コメント投稿を頂戴しております。
 不動産投資専門税理士の叶さんが、20日の記事にコメントを付けて下さいました。一部転載します。
 法人の場合は、任意ですので会社法との兼ね合いが出てきます。なお、会社法会計では「株主」と「債権者」の間の利害調整機能が重視されています。
 
 ほとんどの資産管理会社は、株主=経営者ですから、株主に対しての問題はあまりないとしても、債権者=銀行になることが多いと思いますので、粉飾決算で融資を受けると問題になる場合があります。なお、会社法会計は、「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする。」と定められており、それが中小企業の場合、「中小企業の会計に関する指針」に該当します。ここに言う会計は、適正な期間損益計算を重視しますので、減価償却費は毎期限度額を償却することが求められます。
 上場をしていない中小企業の場合、実務上は繰越欠損がある場合等、減価償却費を任意で償却することは多いですので、ほぼ全ての処理について税務会計ベースで処理します。また金融機関側から、見掛け上の利益を出すように求められる場合もあります。
 人と一緒で、第一印象は重要なのでしょう。減価償却費は、明細を見れば、償却をしているか、していないか判別が付きますので、見る人が見ればすぐに分かります。
 実際のキャッシュフローベースで融資を検討する銀行もあります。購入初年度は、経費が掛かるので、マイナスになり易いことを分かっている銀行もあります。結局は、物件や属性と一緒で、融資審査を受ける銀行によって、判断基準が変わるということです。
 もちろん利益を出していれば印象はいいでしょうが、もっとも重要なことは、資産価値を落とさず、キャッシュフローをしっかりと出していることでしょう。

 叶さんが、不動産所得の決算・申告のためのマニュアルを無料で提供して下さることになりました。是非このページをご覧下さい。
 また、いくらちゃんが2回コメントをして下さいました。一部転載します。
黒字決算は確かに大前提かもしれません。しかし減価償却を法定どおり行わずに黒字確保することはPL面・BS面で以下のとおり整理します。
①PL面(CFといってもいいかもです)
不動産賃貸業を営む法人個人の場合、営業CFを考える上で減価償却は税引き後利益(EBIDAは営業利益ですがこれは正確なCFを出している数字ではなくあくまで投資判断の尺度の一つですから・・・)と減価償却のみがプラス要因ですので非常に重要視します。ですので減価償却を少なく計上してPL上、黒字としても、借入の返済原資となるFCFが増えているわけではないですから、FCFが約定弁済額に満たなければ融資は行わないです。(もう少し短く表現すると債務償還年数が建物の法定耐用年数を超えるような融資は行わない・行えないということです)
②BS面:減価償却を行っていない固定資産はすなわち含み損のある固定資産です。減価償却未実施分=含み損→この額を自己資本から控除して実質自己資本を算出し企業(個人も)の自己資本の実態を把握します。
その上で実質自己資本がマイナス(すなわち実質債務超過)であったり実質剰余金がマイナスの場合は債務者区分上は正常先となならず要注意以下先(表現が適切でないことを承知の上で一般的にわかりやすく言うと不良債権先です)とみなします。
要注意以下先に融資を行うことは実態的にはありえません。
記事に出てくるような、まったく根拠のない適当なことをお話されるコンサルさんが本当に存在するとは思えないのですが・・
コンサルといっても本物も偽者といますし世の中広いのでわかりませんけれども。
たろさんの質問のポイントである銀行の見方ということであれば、前回の私のコメントが適切な回答ではないでしょうか。(なぜ適切だと自分で言うのかはご想像にお任せします。)
補足が必要であれば行います。
また銀行の与信管理に関する考え方は基本的に金融庁の検査マニュアル(中小企業融資編)にのっとって作成されていると思います。
金融庁のホームページからだれでも見れますのでそちらも参考になさってはいかがでしょうか??

 加えて、元都銀融資担当者のジェービルさんが前回の記事にコメントして下さいました。詳細をジェービルさんのブログに記事として書いて下さいました。こちらはジェービルさんのブログにつき転載ができないので、ジェービルさんのブログをお読み頂ければと思います。
 叶さんのご説明で「会社法会計は、「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする。」と定められており、それが中小企業の場合、「中小企業の会計に関する指針」に該当します」とありますので、減価償却費や不動産取得税・登録免許税を損金算入しないのは「中小企業の会計に関する指針」に反していますので、法人税法上合法でも、会社法上は違法の疑いがあると思います。しかしながら、会社法上で問題となるのは、主として役員と株主の間で生じることですので、役員=株主の資産管理会社においては、違法性を訴える人がいないので、事件にならないのではないでしょうか。
 引き続き、有識者の方からのコメントをお待ちいたします。
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