決算書公開12 購入と同時の修繕は資本的支出

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 外装工事700万円について、複数の方からコメントを頂戴しました。私のブログは毎日のアクセス数が約1,500件あり、影響が大きいので、今回は資本的支出について書くことにします。
 工事内容は外壁等の塗装と屋上防水工事です。既に持っているものが劣化したために工事を行ったならば、当然修繕費です。しかし、中古を購入して、しかも、購入前から計画して購入直後に工事をしている場合には、資本的支出と考えるほうがより妥当だと思います。
 不動産投資の本や国税庁のウェブページは、中古建物の購入事例をあまり想定していないようです。新築してその原状回復ならば当然修繕費なのですが、中古で買った直後の「原状回復」というのは、買った当時の状態に回復するのではなく、買う前のもっと質が高い状態にまで回復させることになります。
 私は買いませんが、築30-50年位で故障・不具合や劣化の著しい建物も売り出されていますよね。そういう物件は、当然値段が安くなります。修繕しないと使えない訳ですから。その修繕は、建物当初の質を上げるものでないにしても、購入時の状態からすると、明らかに質を上げています。そもそも、修繕費がかかるので安く売買できたのですから、売買代金+仲介手数料(質問のコメントがありましたが、仲介手数料は取得費に入ります)+固定資産都市計画税精算額に加え、購入直後に行った修繕費も併せて取得費と考えるほうが自然ではないでしょうか。
 ですから、私は顧問税理士の判断が正しいと思っています。原状回復として修繕費にする方法もありましたが、利益が余りに少ないと税務署から疑われかねませんし(今回の決算で問題になるとすると新規購入物件の工事代部分だけなので、税務署としては700万円の外装工事を突いてくるでしょう)、金融機関対策上も決算書の評価点数が下がる恐れがありますので、税理士の判断に従いました。
 この件についてウェブページを検索したところ、検索エンジン上位表示されたものだけで、税理士の見解が3件見つかりましたので、参考にしてください。
その1 「中古建物を購入し、事業の用に供する際に行った雨漏り部分の補修、壁の塗り替え、傷んだ床面部分の補修に要した費用を修繕費として処理していたもの」を典型的否認事例と説明
その2 「中古資産の取得と同時に行った修繕は資産の取得価額そのものであり、経費として処理することはできません」
その3 「購入した減価償却資産について事業の用に供するために必要な補修を行った場合、通常は維持管理等のための支出で修繕費として処理できるようなものであっても、事業の用に供するための支出と認められ、その資産の取得価額に含めなければなりません」「購入した減価償却資産について事業の用に供するために必要な補修を行った場合、通常は維持管理等のための支出で修繕費として処理できるようなものであっても、事業の用に供するための支出と認められ、その資産の取得価額に含めなければなりません」
 私は節税をしていません。保険を使って節税する仕組み等がありますが、今は節税するよりも、ありのままの数字を表に出し、融資を受けて事業拡大して、もっと利益を出すことのほうが重要だと考えているからです。
 節税をしていないと言うと、利益の少なさに驚かれる方もいらっしゃるでしょう。しかし、空室の多い物件を割安に買って投資を繰り返すという方法ですと、毎期の利益はあまり出ません。私のような零細企業に融資してくれる中小金融機関は、決算書の見かけ上の数字よりむしろ、経営の真の実状を知りたがります。
 真の実状を知りたがるというのは大きな銀行も同じなのですが、大きな銀行の場合、真の実状が決算書に反映されていないと融資審査に通らないことが多いのに対し(それゆえ、決算書の見栄えを良くしたいのです)、中小金融機関は、決算書に反映されていなくても、他の資料から経営状況を判断して融資してくれることがあるのです。
 決算が行われた今年6月末時点の保有物件・収支状況が1年続いたらどうなるのか、というのが金融機関の知りたいところです。皆様もそうでしょうか。知りたい方は、
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