決算書公開5 なぜ減価償却費が重要なのか

NO IMAGE

 今朝まぐまぐ経由でメールマガジンを送信しました。重要なことを書きましたので、是非お読み下さい。届いていない方は、登録されていないことになりますので、こちらからご登録の上、最新のバックナンバーをお読み下さい。
 前回の記事に転載したコメントは多少背景知識が必要な内容でした。再掲します。
融資情報を参考にさせて頂いています。
CF計算書があれば分かりやすいのですが、減価償却>元金返済と予測します。この状態があと何年維持できますでしょうか。
私は地方RCで自己資金等で建設仮勘定に励みましたので10年維持できます。石渡様の場合は購入時の木築古の評価増(土地と半々なら問題ないですか)により4年償却した場合は家賃以上にもなりますね。しかしこのビジネスモデルの場合5年程度で売却してないと成り立ちません。銀行に再度融資を申し込む場合は「今度はRCで長期保有しますのでお願いします。」となるのではないでしょうか。結局、ファミリー区分→アパート→マンションと移行されると思うのですが必要以上にRCを批判しておられませんか。将来ヴィジョンを明言して頂けませんでしょうか。

 まず、このコメントについて解説します。個人や個人が作った小規模法人が銀行から融資を受ける際には、融資期間内に元金を完済することが前提となります。銀行は利払いのみや、元金返済は少しだけで残りの元金は期限一括払いという方式の融資もしていますが、私くらいの事業規模ですと、長期融資は元金均等返済を求められます。それゆえ、事業で利益が出ていてもそれ以上に元金返済額が大きいと、債務不履行になり倒産してしまう恐れがあります。
 さらに、元金返済は利益から行いますので、その部分は課税対象になります。ゆえに、経費を払って借入金を返済できても、所得税・法人税や地方税を払えないと、倒産してしまう恐れがあります。
 ですから、経費を払って、返済をして、さらに、税金を払ってお金が残ることが必要です。そのために便利な仕組みが減価償却費です。建物や設備購入代金は購入時に経費となるのではなく、長期分割で経費となりますので、「減価償却>元金返済」となっていると、元金返済部分については減価償却費という経費で落ちますので、元金返済部分に相当する所得税・法人税等を払わなくて済む計算になります。
 どうして元金返済を上回るような減価償却費を取れるかというと、不動産価格のうち土地・建物の価格内訳は、売主・買主間で合意された額、すなわち契約書に書かれた額があれば、原則としてそれに基づいて決まるので、建物価格割合を高く売買し、かつ、減価償却期間が短ければ、「減価償却>元金返済」という状態になり得ます。
 例えば、築22年の木造アパート(減価償却期間は4年)を土地1,000万円、建物1,000万円の合計2,000万円で購入し、融資期間20年の元金均等返済で2,000万円の融資を受けたとします。仲介手数料は取得価格に加算されるのですが、簡単に表現するため仲介手数料が無かったとすると、元金は毎年100万円ずつ返すのに対し、減価償却費は、購入後4年間は毎年250万円となり、「減価償却>元金返済」という状態になります。元金返済分の課税がされないどころか、家賃収入が年間250万円ならば赤字になり、全く課税されませんね。
 しかしこれは一時的なもので、4年を過ぎると減価償却費はゼロになり、年間250万円の家賃から運営経費(50万円としましょう)と利息(50万円としましょう)を引いた150万円が課税対象となります。税額が60万円だとすると、150万円から元金返済100万円を引いた50万円からは納税できませんね。10万円のマイナスになりますから。
 このように、元金均等や元利均等で元金返済をしなければならない不動産投資では、利益が出ていても元金が返済できなかったり、また、運営経費と元金の返済ができても所得税・法人税等の納税ができないといった事態に陥ることがあるのです。
 では、私の場合、今後の減価償却費はどのように推移していくのか、これについてご関心のある方は、人気ブログランキングへをクリックして下さい。

人気ブログランキングへ 

日記カテゴリの最新記事