決算書公開3 自己資本比率は決算書の表面だけでは決まらない

NO IMAGE

 金融機関は、毎月の返済をきちんとしてくれるだろう企業、また、万一それができなくなっても資産を処分すれば返済可能な企業に融資します。そのため、債務超過の企業には通常融資しません。
 債務超過ということは、資産よりも負債が大きく、資本がマイナスになります。つまり自己資本比率もマイナスになります。前回の記事で書きましたとおり、私の不動産賃貸会社の自己資本比率は3.2%であり、プラスとはいえ、非常に低い数値です。自己資本比率が低いと、資産を処分しても負債を返済しきれない恐れが高く、リスクの高い貸出先と判断される可能性があります。
 しかし、そういう貸出先に融資しないということになれば、資産家以外、フルローンやそれに近いハイレバレッジで融資を受けて不動産投資を拡大できないことになってしまいます。しかし、実際は違いますよね。例えば、以前紹介した伊藤さん今田さんの自己資本比率も低いと思いますが、不動産を買い続けています。
 そういうことが可能な第一の理由は、決算書上の自己資本比率よりも金融機関が計算する自己資本比率のほうが高くなる場合があることです。
 金融庁の中小企業融資用の検査マニュアルでは、その4ページ目に、「企業の実態的な財務内容」として、「代表者等からの借入金等については、原則として、これらを当該企業の自己資本相当額に加味することができるものとする」と書かれています。個人や家族で経営している不動産賃貸会社というのは、一般に資本金の額はそれほど大きくないので、不動産購入の頭金や諸経費は代表者等の役員が会社に貸さないと、次々と購入することが難しいのです。
 私の場合も、会社の現預金は少なく(今年6月末現在で約千万円)、お金が足りなくなると個人から借ります。借入残高は1,800万円に達しています。私は個人でも不動産賃貸をしており個人での新規取得を停止していて法人で買い増している状況なので、法人にはお金が貯まらず個人で貯まっていきます。また、お勤めの方ですと、給料等を貯めて不動産投資資金に回すケースが多いでしょう。
 決算書の付属書類に「個別注記表」というものがあり、そこに、「貸借対照表に関する注記」として「取締役等に対する金銭債務」という欄があり、その額を資本金に加えたものが、実質的な株主資本となります。それを加味すると、自己資本比率(株主資本 ÷ 総資産)は5%に上昇するのです。
 また、中小企業会計では、不動産は簿価で計上するのですが、金融機関が知りたいのは時価なのです。資産を時価評価して簿価よりも上回れば、実質的な自己資本比率は上がります。時価をどのように評価するかは難しい問題なので具体的な数値の言及は避けますが、資産を簿価ではなく時価試算して自己資本比率を出すと、かなり高くなります。
 ところで、私は不動産投資の知識を不動産会社の社員から学びましたし、前述の金融検査マニュアルのことは税理士から教わりました。その税理士は、不動産賃貸業の顧問先を複数持っていて、税法はもちろんのこと、業界特有の問題や、金融機関の融資審査についてもかなり詳しいです。小田急線の片瀬江ノ島から新宿位までを営業地域としているようで、紹介可能です。私はその税理士を不動産会社社員から紹介してもらいました。税理士が不動産投資セミナーの講師をしたり、不動産会社主催の税務相談を受けたりするのを見かけますので、実力のある税理士と契約することも、この仕事を成功させる上で重要かと思います。
 第二の理由は、自己資本比率が低くても収支が良ければ貸してくれる金融機関はあるということです。返済額のリクエストを頂いていますが、返済額は決算書類には載っていないので、計算しないと数字がでません。知りたい方は、人気ブログランキングへをクリックして下さい。

人気ブログランキングへ 

日記カテゴリの最新記事