収益還元評価について考える3

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 コメントありがとうございます。質問がありましたので、今日は先に進まず、より基本的なことを書きたいと思います。
 キャップレートに影響を及ぼすのは、主として金利水準とリスクプレミアムです。国債や預金の金利程度のリターンしかなければ、普通の投資家はリスクを負って不動産投資をしません。金利が上がればキャップレートは上がります。キャップレートが上がると、分母が大きくなるため、収益不動産の価格は低下することになります。当然ですが、金利は時によって変わります。今は低金利ですので、将来的には金利上昇とともにキャップレートも上がることが予想されます。
 リスクプレミアムは、国債購入や銀行預金をするのに比べてどの位リスクがあるかということで、主観的要素が含まれます。都会と地方では都会のほうが投資リスクが低いと判断され、通常、都会のほうがキャップレートは低くなります。都会の中でも、地域によってキャップレートは異なります。
 地域だけではありません。最寄り駅、最寄り駅からの距離、建物の構造や建築年、物件の流動性、入居者の内容、また、流動性等、様々な要因により、各物件のキャップレートが決まります。ただ、私が売り物件情報を見ている限りでは、地域が最も強い要因のように思えます。
 物件によっては、キャップレートは個人投資家が融資を受けて買うには相応しくないほど低いです。グロスキャップレートが6%で売買される物件もあります。それだけリスクプレミアムが低いということになります。
 個人投資家がフルローンで20年返済しようとすると、金利上昇や空室・経費を見込むと、グロスキャップレート10%近くは必要になります。しかし、収益不動産売買市場に参入するのは個人投資家だけではありません。大企業や投資ファンドは、借り入れ期間中の元金返済無し(利払いのみで元金は一括返済)という条件で借り入れが可能です。また、融資を受けずに買う資産家もいます。ですから、金利水準が低い今の市況では、グロスキャップレート6%でも買い手は付くのです。
 次回、経費を考慮したキャップレートについて説明いたします。

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