なぜその不動産投資をするのか WACCの考え方2

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 経営学・経済学の理論と不動産投資のありふれた考え方とは、やや違いがありますね。
 まず、自己資金にも資金調達コストがかかっているということがあります。自己所有地上に建物を建てる場合も同じです。その土地を売って他の投資に回したら運用できるという機会費用を払っている訳です。
 一方、金利については、節税効果を考慮しますので、見掛けの金利よりも実質的には低くなります。キャッシュフローが大事という話を良く聞きますし私もしていますが、これは、融資の制度上の問題です。すなわち、長期の期限一括返済(それまでは利払いのみ)という返済方法を受け入れてくれる金融機関が少ないからです。しかし、社債を発行したり、投資ファンドを作ったりすれば、利払いのみでの資金調達が可能となります。それができなくても、元金返済は純資産の増加ですので、返済に困らない資力があるという前提ですが、キャッシュフローが残らなくても、収益率がWACCを上回れば、投資する意味はあります。
 例えば、中古アパートを土地値以下となる表面利回り10%水準で20年ローンで買うという投資は、あまりキャッシュフローを生みませんが、家賃収入からの収益率だけでWACCを大幅に上回りますし、かつ、売却益を期待できますので、私はキャッシュフローがあまり残らない投資もしています。
 気をつけて頂きたいのは、収益率と利回りは違うということです。ネット利回り10%で10年保有して購入価格分を回収しても、売り難い物件でタダ同然で手放したならば収益率はWACCを下回り投資は失敗です。売却してはじめて利益が確定しますので、売却を視野に入れた投資をしなければなりません。そこでは、将来の価値を現在の価値に直して計算する必要があります。次回に続きます。
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