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2013年07月19日

消費税専門税理士にNHKニュースが取材



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 「保険の窓口」創業者による消費税不正還付事件の容疑者が起訴につき、ここ数日のニュース・新聞報道をまとめましたので末尾に転載します。消費税専門として有名な税理士さんの見解もあります。今後、「休眠会社利用スキーム」にも国税庁のメスが入るでしょう。

 一方、消費税の脱税として国税庁に追徴課税されたとしても、それが刑事事件になるのとは別です。後者では、違法性を知って行った場合等が対象になり、合法(節税)と考えて行った行為が国税庁の見解で違法(脱税)として課税されたということですと、刑事罰は課せられない(無罪となる)可能性もあります。

 例えば、課税売上を作るための中古車販売が現実に行われていなければ架空売り上げですが、中古車の売買には、金銭授受、また、陸運局への届出や自賠責保険の名義変更等が伴うものであり、そういうことがされておらず、全くの架空だったのか、それとも、消費税還付目的とはいえ、本当に車を売ったのかによって、刑事的に違法になるかどうかが異なることでしょう。

 例の自動販売機スキームでの消費税還付について、税務調査で修正申告を求められたり、税務署に追徴されたりした方、いらっしゃいますか。仮にそういうことがあっても、実際に自動販売機を付けて課税売上が上がった証拠があれば、刑事的な犯罪にはならない気がします。

 しかし、刑事事件にはならなくても、自動販売機スキームでの消費税還付を税務署が否認するのは大いに考えられることであり、「取得税は消費税還付金で」と考えて収益不動産を購入するのは危険です。税理士の助言を受けて形式上合法と捉えて還付を求めても、法の公平性や消費税法の趣旨を踏まえた実態面として正しい行為なのか、ということを見極める必要がありそうです。

 私は「抜け穴」を見つけて儲けようとする習性があります。特に小規模事業者で儲けている人は、多かれ少なかれ、この発想を持っていると思います。それを市場取引で活かす分には良いとして、税務署相手にはしないほうが良いと、今回の報道を通して強く感じました。

 では、記事のまとめです。

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指南役に2500万円 「報酬ではない」と否認
2013.07.16 共同通信

 「ほけんの窓口グループ」の今野則夫(こんの・のりお)前社長(58)の不動産会社をめぐる消費税不正還付事件で、今野前社長が事件の舞台となったマンション2棟を購入した際、不動産業者に支払った仲介手数料のうち、約2500万円が指南役とされた知人の会社員
石沢靖久(いしざわ・やすひさ)容疑者(50)=消費税法違反容疑などで逮捕=に渡っていたことが16日、関係者への取材で分かった。
 東京地検特捜部は、指南した報酬の疑いもあるとみて調べている。石沢容疑者は「還付の手続きは適法だと思っていた。(約2500万円は)手数料として受け取っただけで、報酬ではない」と否認している。
 特捜部は石沢容疑者の勾留期限の17日にも、今野前社長を消費税法違反の罪などで在宅起訴する方針。
 関係者によると、今野前社長の不動産会社「東京レジデンス」は2009〜10年、石沢容疑者の紹介を受けた不動産業者から約16億円でマンション2棟を購入。業者が受け取った仲介手数料は約5千万円だったが、うち約2500万円が石沢容疑者に渡ったという。
 石沢容疑者の逮捕容疑は今野前社長と共謀し、東京レジデンスに車の売り上げやコンサルタント料を架空計上させ、マンション2棟を購入した際に支払った消費税のうち計約2500万円の不正還付を受けた疑い。



消費税不正還付:指南役に報酬?2500万円 ほけんの窓口前社長、在宅起訴へ
2013.07.16 毎日新聞 東京朝刊 26頁

 「ほけんの窓口グループ」の今野則夫前社長(58)のマンション購入を巡る消費税不正還付事件で、前社長から不動産業者を経由し、指南役とされる会社員、石沢靖久容疑者(50)=消費税法違反容疑などで逮捕=に仲介料名目で約2500万円が渡っていたことが関係者への取材で分かった。不正指南の報酬だった可能性があり、東京地検特捜部は勾留期限の17日にも石沢容疑者を起訴し、前社長も同法違反などで在宅起訴する見通し。
 関係者によると、前社長の資産管理会社「東京レジデンス」(東京都新宿区)は2009〜10年、石沢容疑者に紹介された不動産業者の仲介で、都内のマンション2棟を計約16億円で購入。前社長は不動産業者に仲介料約5000万円を支払った。この際、石沢容疑者は業者と前社長が支払った仲介料の半分を受け取る契約を交わし、約2500万円を得ていたとされる。
 石沢容疑者は「不正還付の報酬ではなく(不動産業者を紹介して)仲介料の一部として受け取った。受け取ることについて前社長と話したことはない。適法な手続きだ」などと説明しているという。
 また、東京レジデンスが不正還付を受けるために計上した架空の売り上げは、中古車販売代金と保険業務のコンサルタント料の計約600万円だったことも判明。石沢容疑者の親族が役員を務める会社などの売り上げを、東京レジデンスに付け替えたとみられる。
 石沢容疑者の逮捕容疑は09〜10年、前社長と共謀し、同社に架空の売り上げを計上する手法で計約2500万円の不正還付を受けたとしている。


「ほけんの窓口」前社長を在宅起訴=消費税不正還付で−東京地検
2013.07.17 時事通信

 「ほけんの窓口グループ」の今野則夫前社長(58)がマンション購入の際に消費税の不正還付を受けた事件で、東京地検特捜部は17日、消費税法違反(脱税)などの罪で今野前社長を在宅起訴した。また、不正を指南したとして、同法違反などの罪で不動産業石沢靖久容疑者(50)を起訴した。
 関係者によると、今野前社長は不正還付を認め、修正申告に応じた。石沢容疑者は「違法性の認識はなかった」と否認しているという。
 起訴状などによると、今野前社長は石沢容疑者と共謀し、法人の課税対象売上高の割合を高めると消費税が還付される仕組みを悪用。前社長が2009年と10年に自分の資産管理会社2社の名義でマンション2棟を購入した際、この2社で架空の売り上げを計上し、消費税計約2500万円の還付を不正に受けたとされる。
 2社の名前はいずれも「東京レジデンス」で、今野前社長が代表取締役を務めていた。
 関係者によると、2社は石沢容疑者が実質経営する会社と取引したように装い、車販売代金と保険コンサルタント料の名目で架空売り上げを計上していたという。
 特捜部は石沢容疑者が不正を主導していたとみて、6月27日に逮捕。今野前社長から任意で事情を聴いていた。


消費税不正還付 「ほけんの窓口」前社長と指南役を起訴 東京地検
2013.07.17 NHKニュース

 大手保険代理店運営会社「ほけんの窓口グループ」の前社長が、個人の資産で賃貸用マンションを購入した際に支払った消費税などおよそ2500万円を不正に還付させたとして、東京地検特捜部は、前社長と指南役の2人を消費税法違反の罪で起訴しました。
 起訴されたのは、大手保険代理店運営会社「ほけんの窓口グループ」の前社長、今野則夫(コンノノリオ)被告(58)と知り合いの不動産仲介業、石澤靖久(イシザワヤスヒサ)被告(50)です。
 2人は平成21年から翌年にかけて、今野前社長の資産管理会社名義で賃貸用マンション2棟を購入した際に支払った消費税などおよそ2500万円を不正に還付させたとして、消費税法違反の罪に問われています。
 東京地検特捜部は、先月、石澤被告について還付制度を悪用する方法を指南するなど不正を主導したとみて逮捕するとともに、今野前社長については、在宅のまま捜査を進めていました。
 その結果、今野前社長にも違法性の認識があったと判断して、2人をきょう、起訴しました。
 今野前社長は、平成7年に「ほけんの窓口グループ」の前身の会社を立ち上げ、複数の保険会社の商品を取り扱って店頭で販売する方法で全国に400店舗あまりを展開するまで急成長させましたが、東京国税局の強制調査を受けたあと、ことし4月に辞任していました。


消費税不正還付 専門家 法改正後も抜け穴 公平課税へ法整備を
2013.07.17 NHKニュース 

 消費税の課税事業者は、商品などの仕入れの際に支払った消費税の額が販売したときに受け取った額より大きければ、還付が受けられます。
 しかし、住宅の賃貸の場合は、事業収入にあたる家賃が非課税のため、還付の対象にはなりません。
 ただし、家賃とは別に課税対象となる売り上げがあれば、その割合に応じて還付が受けられる制度があり、今回の事件では、架空の売り上げを計上することで還付制度が悪用されていました。
 一般の人の間でも、新たに設立した会社の名義などで賃貸用のマンションを購入し、家賃が入ってくる前に自動販売機を設置するなどして売り上げを得ることで、マンションの購入にかかった消費税の還付を受ける手法が広まっていました。
 3年前に法律が改正され、新たに設立した会社を使って多額の還付を受けることは難しくなりましたが、いまでも経営の実態がない休眠会社を利用して還付を受けるケースが少なくないということです。
 消費税について詳しい税理士の志賀公斗(シガキミト)さんは、「今回の事件は不動産賃貸業に関わる人にとっては大きな警鐘になったと思う。しかし、法改正後もまだ抜け穴があり、課税の公平性を保つために、きちんと法整備をし、悪質なケースについては厳正に対応してもらいたい」と話しています。


ほけんの窓口前社長、税不正還付罪で在宅起訴
2013.07.18 朝日新聞 東京朝刊

 東京地検特捜部は17日、消費税約2500万円を不正に還付させたとして、来店型の保険営業会社「ほけんの窓口グループ」創業者の今野則夫前社長(58)を、消費税法違反の罪で在宅起訴し、発表した。今野前社長への指南役として逮捕していた、不動産仲介会社経営の石沢靖久容疑者(50)も同罪で起訴した。
 起訴状などによると、2人は、事業者が仕入れ時に支払った消費税額が、商品を売ったときに客から預かる消費税を上回った場合、一定の計算式に基づいて、その差額が国から還付される仕入れ税額の控除制度を悪用。2009年〜10年、今野前社長が代表を務める不動産会社名義で東京都内などにマンション2棟を約16億円で購入し、約3千万円の消費税を支払ったが、同時にこの不動産会社が車を販売して消費税を預かったかのように装い、消費税約2500万円を不正に還付させたとされる。
 捜査関係者によると、今野前社長はマンション購入時、石沢容疑者の知人の不動産仲介会社に仲介手数料約5千万円を支払ったが、うち約2500万円を石沢容疑者が受け取った。
 石沢容疑者は11年1月から5カ月間、ほけんの窓口グループの子会社の営業部長も務めた。また、同様の手口を今野前社長以外の複数の知人に教えていたという。


ほけんの窓口、消費税不正還付 前社長を在宅起訴 東京地検
2013/7/18 日本経済新聞 朝刊

 東京地検特捜部は17日、消費税約2500万円の不正還付を受けたとして、保険の乗り合い代理店最大手「ほけんの窓口グループ」(東京・渋谷)の今野則夫前社長(58)を消費税法違反罪などで在宅起訴した。今野前社長に不正を指南したとして、逮捕された会社員、石沢靖久容疑者(50)も同法違反罪などで起訴した。
 起訴状などによると、前社長の資産管理会社「東京レジデンス」は2009〜10年、石沢被告が紹介した不動産会社からマンション2棟を約16億円で購入。2人は東京レジデンスに架空売り上げを計上する手口で、支払った消費税のうち、計約2500万円の不正還付を受けたとされる。
 特捜部の調べや関係者の話によると、今野前社長がマンション購入時の税金対策を巡り、石沢被告に相談。石沢被告がそれに応じ、売上高に占める課税対象となる売り上げの割合が一定値に達すると消費税の還付額が増える、当時の消費税法上の特例を利用することを提案した。


消費税不正還付:「ほけんの窓口」前社長ら2人起訴
2013.07.18 毎日新聞 東京朝刊 27頁

 「ほけんの窓口グループ」の今野則夫前社長(58)のマンション購入を巡る消費税不正還付事件で、東京地検特捜部は17日、前社長を消費税法違反などで在宅起訴し、指南役とされる会社員、石沢靖久容疑者(50)を同法違反などで起訴した。前社長の資産管理会社「東京レジデンス」(東京都新宿区)も同法違反などで起訴した。
 起訴状などによると、今野、石沢両被告は共謀し、東京レジデンスが2009〜10年に都内のマンション2棟を計約16億円で購入した際、同社に架空の売り上げを計上するなどの手口で消費税計約2500万円の不正還付を受けたとされる。
 関係者によると、今野被告は起訴内容を大筋で認め、石沢被告は「還付は適法な手続きだ。自分より立場が上の前社長に頼まれ断れなかった」などと否認しているという。石沢被告はほけんの窓口グループの取引先の保険会社の元社員だった。
 今野被告は証券会社や生命保険会社勤務を経て、1995年に同グループの前身の会社を設立。複数の生命・損害保険会社の商品を窓口で代理店販売する「来店型保険ショップ」のノウハウを確立した。国税当局の税務調査を受けたことを理由に今年4月に社長を辞任し、6月には顧問も退いた。

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 繰返しになりますが、報道では「架空」とされていますが、計上された課税売上が本当に「架空」だったのかどうかは定かではありません。また、報道されている人物について、現時点ではあくまで容疑者であり、犯罪者ではありません。


 私たちの業界にとっては非常に大きな問題ですね。大家のみならず、仲介やコンサルタントの会社、また、税理士にとっても。この事件に関して私が突っ込んだ発言をしているフェイスブックの友達限定記事が掲示板状態になっていますので、友達申請した上で(全て承認します)、ご覧下さい。

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posted by 石渡浩 at 08:04| Comment(267) | TrackBack(0) | 税金

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